健康のために、日ごろ習慣にしている飲み物を見直すことは、とても良いことです。
飲み物は健康と大きく関わっているからです。
私は手を洗うことができなかったほどの強いアトピーでしたが、糖分の多い飲み物を避けたり、水分補給に質の良い水を飲んだりするなど、生活習慣を見直したところ、アトピーが改善されました。
そうした経験をふまえて、ここでは健康維持のために、「飲み物の見直しをおすすめする理由」と「飲み物を選ぶときのポイント」について紹介します。
もくじ
飲み物の見直しは健康維持に役立つ
人の体は約60%が水分でできているので、毎日飲むものによって、健康は大きく影響を受けます。
もともと体に入った水分は、血液やリンパが酸素や栄養素、老廃物を体のすみずみまで運ぶのを助ける働きをしています。
ところが飲み物の種類によっては、血液やリンパの働きを妨げてしまうので、たとえばアトピーの方であれば、症状を悪化させているかもしれません。
たとえばコーラやサイダーのような糖分が多く含まれている飲み物は、皮膚が生まれ変わる働きを妨げる恐れがあります。糖分を分解するには、ビタミンB群が大量に必要となるからです。
ビタミンB群は皮膚を健康に保ったり、皮膚の成長を促進したりする働きを持つ、大切な栄養素の一つです。そのためアトピーがありながら、糖分が多く含まれている清涼飲料水を飲む習慣がある人は、症状がますます悪化してしまう可能性があるのです。
糖分が多い飲み物は、コーラやサイダーのような清涼飲料水だけに限りません。
スポーツドリンクや微糖と表示されている缶コーヒーなど、自分では糖分がそれほど多くないと思っている飲み物でも、たくさんの糖分が含まれている場合があります。
毎日の水分補給で症状を悪化させないためにも、飲み物選びに気を配ることは、とても大切です。
飲み物を選ぶときに気をつけるポイント
健康に気をつけたい人、特にアトピーの方は、次のことに気をつけて飲み物を選びましょう
糖分の多い飲み物を避ける
前述したように、糖分が体に入ると、それを分解するために、ビタミンB群がたくさん使われます。
そのため糖分の多い飲み物を飲む習慣があると、体内からビタミンB群が不足していく可能性があります。
ビタミンB群は皮膚を健康に保ったり、皮膚の成長を促進したりする働きを持つ、大切な栄養素の一つです。
糖分の取り過ぎによって、そうした栄養素が体から不足することを避けるため、多くの皮膚科専門医は、糖分を控えることが大切だと指摘しています。
糖分の多い飲み物として代表的なものに、たとえば「果糖ぶどう糖液糖」が使われている清涼飲料水や炭酸飲料水があります。
「果糖ぶどう糖液糖」はトウモロコシから作られている人工的な甘味料です。「ぶどう」という言葉が使われていますが、果物のぶどうとは関係がありません。
「果糖ぶどう糖液糖といった甘味料の摂り過ぎは、糖尿病などの生活習慣病を引き起こす恐れがある」という研究報告もあります。特にアトピーのある人は、避けるべき飲み物です。
食品添加物の多い飲み物を避ける
食品添加物は、体にとって不要なものです。
食品添加物は保存期間を長くしたり、見た目や香りを良くするために使われる物質だからです。
たとえば多くの清涼飲料水で使われている「香料」や「着色料」は、果汁がまったく使われていない飲み物でも、オレンジやレモンといったフルーツが入っているような味の飲み物に仕上げることができます。
またカフェラテやミルクティーといったチルド飲料によく使われているものに「乳化剤」があります。
「乳化剤」は、乳製品ではありません。
水と油のように「本来は混ざり合わないものを、化学的に混ざりやすくする」といったことが目的の薬剤です。
この薬剤は、「界面活性剤」とも呼ばれ、化粧品や洗剤などでも使われています。「乳化剤」も「界面活性剤」も作用は同じで、食品用として使用されるものを「乳化剤」と呼んでいるだけです。
乳化剤はブラックの缶コーヒーや麦茶でも使われています。
コーヒー豆や麦茶に含まれている成分が、浮遊(ふゆう)したり沈殿(ちんでん)したりすることを調整するのが目的です
一般的に食品添加物は体に入っても安全だと言われています。しかし1日に摂取できる量が制限されているなど、安全性については、必ずしも万全とは言い切れません。
体にとって不要なものは、できるだけ避けたり控えたりする心構えが大切です。
健康に良さそうな飲み物を過信しない
健康に良さそうな飲み物でも、気をつけた方が良いものがあります。
濃縮還元のジュース
「濃縮還元」は、野菜や果物から水分を飛ばして「濃縮」したものに、水を加えて「還元(元に戻す)」する製法です。
主に原料の保管や輸送にかかるコスト(費用)を減らすといった目的で使われています。
水分を飛ばした原料に水を加えても、味や香りが悪くなってしまうなど、完全に元の状態には戻りません。そのため製品の多くは、人工的に味や香りを調整しています。
味や香りの調整には、「果糖ぶどう糖液糖」や「香料」といった人工甘味料や食品添加物が使われる可能性が高くなります。
果汁100%と表示されていても、それが濃縮還元であれば、避けた方が良い飲み物です。
カロリーオフ、カロリーゼロ
「カロリーオフ」や「カロリーゼロ」の飲み物は、なんとなく健康に良さそうなイメージを持つかもしれません。しかしそれらの飲み物には、多くの食品添加物が含まれているので注意が必要です。
たとえば 「アセスルファムカリウム」という人工甘味料は、カロリーがゼロでありながら、甘みが砂糖の約200倍あります。一方で「アセスルファムカリウム」は、発がん性といった健康を損なうリスクが指摘されている食品添加物です。
「カロリーオフ」や「カロリーゼロ」の飲み物には、こうした人口甘味料のほかに、前述した香料や着色料といった食品添加物が使われることも多いです。
こうした食品添加物は、一日に摂取できる量(一日摂取許容量)が定められているものがあります。「カロリーオフ」や「カロリーゼロ」といったイメージに、惑わされることがないように気をつけましょう。
カロリーゼロやカロリーオフに潜む添加物乳酸菌飲料
「乳酸菌」はアトピーケアが期待できると言われていますが、コンビニやスーパーなどで販売されている「乳酸菌飲料」は避けた方がよい飲み物です。
乳酸菌飲料は一般的には糖分が多く、またカロリーオフの場合は、前述したように食品添加物が多く使われている可能性が高いからです。
健康維持におすすめする飲み物の習慣
ここからは「水分補給に向く飲み物」と「嗜好飲料」といった気分転換などで飲む飲み物ついて、それぞれおすすめする習慣を紹介します。
水分補給にはミネラルウォーターを飲む
適度な水分補給は、新陳代謝を良くし、皮膚の健康に役立ちます。そして水を飲むのであれば、ミネラルウォーターがおすすめです。
ミネラルウォーターには、人体にとって有害な物質である「塩素」が含まれていないことや、皮膚の健康維持に良いとされるミネラル成分を、手軽に摂ることができるからです。
嗜好飲料では加工が少ないナチュラルな飲み物を選ぶ
加工が少ないナチュラルな飲み物は、それだけ食品添加物が含まれない可能性が高くなります。そしてナチュラルな飲み物を選ぶために、私が今でも実践していることが3つあります。
ジュースを飲むのであれば、できるだけ「ストレート果汁100%」を選ぶ
「ストレート果汁」は、材料をしぼっただけのジュースです。前述した濃縮還元とは異なり、水分を飛ばしたり水で薄めたりしていないので、香料などの食品添加物が含まれません。
フレッシュな飲み物を飲む
お茶、コーヒー、ジュースなどを飲むときは、チルド飲料やペットボトルではなく、できるだけ加工の少ないフレッシュな飲み物を飲むのがおすすめです。
たとえば自宅でお茶やコーヒーいれて、ゆっくりとした時間を持つことは、ストレスが溜まりがちな気分を、リフレッシュする機会にもなります。
飲み物を選ぶとき、ラベルに表示されている原材料を見る習慣を持つ
コンビニやスーパーなど、店頭では次々と新しい飲み物が販売されています。しかし見た目や宣伝イメージで商品を選ぶのではなく、必ず原材料を確認する習慣をつけましょう。
まとめ
ここでは「飲み物の見直しをおすすめする理由」と「飲み物を選ぶときのポイント」について紹介しました。
飲み物を選ぶときには
・糖分の多い飲み物を避ける
・食品添加物の多い飲み物を避ける
・健康に良さそうな飲み物を過信しない
ことがポイントです。
こまめに水を飲む習慣は、手軽に始められる健康法です。
ウォーターサーバーを利用すれば、水を飲む習慣が身につきやすくなります。
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