めんつゆは麺類のつゆとして使うだけではなく、煮物、おひたし、湯豆腐や鍋料理など、いろいろな料理の調味料として使う方が増えています。
時間がなくて料理に手をかけられないときでも、短時間で手軽にだしの効いた味付けができるとして人気があります。
そうした便利さもあって、赤ちゃんの離乳食に、めんつゆを使いたいと考えている人が、いるのではないでしょうか。
離乳食にめんつゆを使える時期は、生後9~11ヶ月頃の離乳食後期からです。
ただし離乳食をしている段階では、赤ちゃんの味覚や内臓の働きは、まだまだ未発達。
離乳食にめんつゆを使うのであれば、できるだけ質の良い無添加のめんつゆを、ごく少量だけ使うことが大切です。
質の良い無添加めんつゆの選び方
質の良い無添加めんつゆを選ぶときは、次のポイントをチェックしましょう。
ポイント1
「ぶどう糖果糖液糖」や「果糖ぶどう糖液糖」が入っていない
ぶどう糖果糖液糖や果糖ぶどう糖液糖は、「異性化糖(いせいかとう)」とよばれる甘味料です。
異性化糖は砂糖と異なり、たくさん摂取しても脳が満腹感を得ることができません。そのため摂り過ぎに気がつかず、肥満や糖尿病になりやすいことが問題になっています。
また異性化糖の原料であるコーンスターチ(トウモロコシ)は、ほぼ100%が海外からの輸入で、そのうちの約9割は、遺伝子組み換えされたトウモロコシです。
しかし今の日本の制度では、たとえ原材料に遺伝子組換えの素材が使われても、条件次第で、遺伝子組換えであることを表示しなくてもよくなります。
このように異性化糖には、安全性について多くの疑問があります。
めんつゆは、異性化糖(ぶどう糖果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖)が入っていないものを選びましょう。
ポイント2
「うま味調味料」が入っていない
「うま味調味料」は、「調味料(アミノ酸等)」や「調味料(アミノ酸)」と表示されています。以前は「化学調味料」と呼ばれていた食品添加物です。
うま味調味料を使うと、うま味が強調されたパンチのある味付けになります。
しかし、うま味には「味覚飽和(みかくほうわ)」と言って、一定の量に達すると、それ以上量を増やしても味を濃く感じなくなるという特徴があります。
そのため、うま味調味料によってうま味が強調された味付けを日々習慣にしていると、やがて味を感じるセンサーが麻痺(まひ)して食品本来の自然な味がわからなくなり、「味覚障害」を引き起こす可能性が指摘されています。
うま味調味料で味付けされた食品は、自然には存在しない不自然な味です。めんつゆは、うま味調味料(アミノ酸、アミノ酸等)が入っていない、自然なものを選びましょう。
ポイント3
エキスなどの人工的なうま味が入っていない
質の良い無添加めんつゆを選ぶには、「酵母エキス」、「たん白加水分解物」、昆布、かつお節、魚介などの「エキス類」が入っていない商品をおすすめします。
酵母エキス、たん白加水分解物、各種エキス類は、うま味やコクを強化することを目的として、人工的につくられたうま味成分です。
分類上は食品扱いなので食品添加物ではありませんが、これらが入っている食品は、どこか不自然なうま味やコクがあります。またうま味調味料が入った食品と同じような、独特の後味もあります。
前述したように、うま味が強調された濃い味付けを日々習慣にしていると、「味覚障害」を引き起こす可能性があります。
特に味覚がまだ未発達なお子さんには、小さい頃からこうした人工的な味に慣れてしまわないよう気をつけましょう。
おすすめの無添加めんつゆ
佐々長醸造 岩手名産 老舗の味 つゆ
佐々長醸造さんは、明治39年創業の老舗です。大自然に恵まれた環境で、「品質第一」をモットーに「こだわり」の品を提供しています。
作り手のこだわり
老舗の味 つゆは、仕込み水に、早池峰山麓のナチュラル・ ミネラルウォーターを使用。
職人さんが、手作業で時間をかけながら 大量のかつお節でだしを取ります。だしは”えぐみ”が出ないよう搾らない「一番だし」のみを使用。芳醇な香りと澄んだ色の、ぜいたくなだしを、 明治時代から使用している樽でつくられた醤油とブレンド。機械では出せない 深みのある味に仕上げています。
原材料
しょうゆ(小麦・大豆を含む、国内製造)、砂糖、かつお削り節(厚削り)、食塩、みりん
成分表示(100mLあたり)
エネルギー 104kcaL/たんぱく質 6.28g/脂質 0g、炭水化物 19.72g/ナトリウム 5700mg/食塩 14.51g
口コミ
引用元:Amazon
・出汁をとり、このめんつゆで作った温蕎麦やうどんを食べながら「その辺の店よりウチで食べる方がよっぽど美味しいよね」と言っております。
・煮物に使ってみて出汁を入れなくてもこれだけで充分美味しくできました。
光食品 有機めんつゆ
光食品さんは、オーガニックや国産の原料にこだわり、添加物や化学調味料などを使用せず、素材本来の味を生かした食品づくりを行っている会社です。
工場では衛生管理システムを採用して、原料面での安全だけではなく、製造環境における食品の安全性にも細心の注意を払っています。
また、安心・安全な国産原料を手に入れるため、社内に農業部門を立ち上げ、自社で有機野菜・果実を栽培する取り組みも行っています。
作り手のこだわり
醤油は、遺伝子組み換えされていない国産有機丸大豆を使い、1年以上熟成させた有機本醸造醤油を使用。
エキスを使わず、自社で国産かつおぶしと国産昆布から、だしをとっています。
有機米醗酵調味料は国産有機米・米麹、水を原料に、清酒酵母を使って醗酵させて作った「有機純米料理酒(加塩タイプ)」を使用しています。
砂糖は有機砂糖を、食塩はシママースを使用しています。
保存料、着色料、たんぱく加水分解物、酵母エキスは使用していません。
開封には栓抜きが必要です。
原材料
有機しょうゆ(有機大豆(国産)、有機小麦(国産)、食塩)、有機砂糖、有機米醗酵調味料、有機米酢、かつおぶし、こんぶ、食塩
口コミ
引用元:Amazon
・カツオの風味が強くて食欲がそそられます。味もまろやかでした。
・キャップと注ぎ口も改良してほしい
・有機で化学調味料が一切入ってなく、産地をしっかり明記していて、安心。化学調味料(アミノ酸)系が入った食品で溢れかえっているので、それに慣れていると、最初は物足りないかもしれません。でも、本当に無添加のものって料亭の味になると思います。
正金醤油 正金 つゆ
正金醤油さんは創業 大正9年の老舗。醤油の産地として有名な、小豆島(香川県)で営業を続けています。
つゆの材料にも使われる天然醸造の醤油は、創業当時から仕込みに使い続けている杉の木桶を用いてつくられています。そのこだわりの醤油を使って、無添加のつゆ、だしやぽん酢などがつくられています。
作り手のこだわり
「正金 つゆ」は、だしの材料に、風味と旨みにすぐれ、最高級とされる「鰹の本枯節」を使用。
国産丸大豆、国産小麦、天日塩を使用した天然醸造醤油と、砂糖を合わせて仕上げられた関東風つゆです。
原材料
しょうゆ(本醸造 大豆、小麦を含む)、砂糖、かつおかれぶし、食塩
成分表示(100ml中)
エネルギー 57kcal/たんぱく質 3.9g/脂質 0.0g/炭水化物 10.4g/食塩相当量 6.1g
口コミ
引用元:Amazon
・こちらのつゆは甘味が強くなく、ほぼ手作りと同じ味で気にいっています。
正金醤油 八方だし
作り手のこだわり
「正金醤油 八方だし」は、鰹の本荒節、片口鰯の煮干し、昆布を使用。
それらを自社で煮出し、国産丸大豆(遺伝子組み換えでない)を100%使用した天然醸造醤油とともに仕上げられています。
原材料
しょうゆ(本醸造)(大豆・小麦を含む)、砂糖、かつお節、煮干し、昆布、食塩
成分表示(100ml中)
エネルギー 51kcal/たんぱく質 3.3g/脂質 0.0g/炭水化物 9.5g/食塩相当量 6.1g
口コミ
引用元:Amazon
・無添加で、原材料も安心で、美味しいので助かっています。
・もう10年以上リピートしてると思いますが、煮物の味付け、そうめんやうどん、何でも使ってます。良い調味料は家庭生活を楽しくしてくれますね。
・つゆの素は正直 美味しいと思ったものがなかったけど、これは美味しい
堀内八郎兵衛 めんつゆ
初代 堀内八郎兵衛(江戸時代)が社名の由来。創業以来、一貫して素材にこだわり、身体にやさしい食品、食材づくりを続けている老舗です。
作り手のこだわり
「堀内八郎兵衛 めんつゆ」は、自然食・有機栽培であることを大切にした材料でつくられています。
醤油は有機丸大豆、有機小麦を使用したオーガニック醤油を使用。
だし材料は国内産かつお節(削ってから日をおかない。0.3mm以上の厚切り)、北海道産昆布(その時期に最も品質の良い最上級の昆布)、国産干ししいたけ。
化学調味料、保存料、合成着色料不使用
原材料
しょうゆ(本醸造)、砂糖、ふし(かつお、宗田かつお)食塩、みりん、昆布、干し椎茸(原材料の一部に大豆・小麦を含む)
口コミ
引用元:Amazon
・果糖ぶどう液糖が入ってないので安心して使ってます、美味しいです。
・小さなこどもがいるので、化学調味料・保存料・合成着色料不使用の物を探しておりました。 とてもおいしいです。
マルシマ つゆ彩々(濃縮タイプ)
創業 昭和31年、醤油の製造卸から始まったマルシマさん。有機(オーガニック)認証品、自然食品など、「豊富な食経験に裏付けられた安心な食べ物をできるだけ手を加えずありのままお客様にお届けすること」を第一に考えている会社です。
作り手のこだわり
「つゆ彩々」は、国産原料100%。3種類の「厚削り節」を贅沢に使用し、手間と時間をかけて丁寧にだしをとり、「国産醤油」と「本格三河みりん」を合わせてつくられています。
うま味調味料、エキス類、遺伝子組み換え大豆不使用
原材料
しょうゆ(国内製造・遺伝子組み換えでない)、節(かつお、そうだ、さば)、砂糖(てんさい)、みりん、食塩、米酢、(一部に小麦・大豆を含む)
*アレルギー物質(28品目):小麦、大豆、さば
ヤマロク 菊つゆ
ヤマロク醤油さんは、創業150年以上の歴史を持つ老舗。ヤマロク醤油さんの醤油は、すべて自然環境の下で職人さんの手作り。完全無添加で、製造工程に化学原料を一切使っていない、酵素が生きたままの醤油です。
作り手のこだわり
「菊つゆ」は、こだわりの原料を使用して、大杉樽でじっくりと熟成してできた、正統派の醤油「菊醤」がベースの贅沢なめんつゆです。
羅臼産の昆布と枕崎産のかつお節でだしをとり、種子島産の砂糖で甘口に仕上げた香り高いだし醤油です。
原材料
しょうゆ(本醸造)(黒大豆、小麦を含む)、みりん、砂糖、風味原料(かつお節、昆布)
口コミ
引用元:Amazon
・旨味たっぷりで料理の味をワンランクアップ!
金魚印 鰹たっぷりつゆ
金魚印ブランドの渡辺製麺所さんは、江戸時代から続く伝統製法を守り、そうめんやうどんなどを手づくりしている会社です。
作り手のこだわり
原材料はすべて国内産。
材料は、枕崎のかつお節、土佐の宗田節、利尻昆布、九州産干椎茸、有機特級本醸造醤油といった国産の厳選素材を使用。
化学調味料不使用。遺伝子組み換えをしていない原材料を使用。
原材料
しょうゆ(本醸造)、鰹節、宗田節、昆布、干椎茸 砂糖、食塩、みりん、(原材料の一部に大豆、小麦粉と含む)
成分表示(100gあたり)
エネルギー 81Kcal/たんぱく質 2.8g/脂質 0g/炭水化 物 17.4g/食塩相当量 8.4g
口コミ
引用元:Amazon
・質の良い味がします。
一般的なめんつゆと、良質の無添加めんつゆの原材料を比較
参考までに、一般的な市販のめんつゆと、良質の無添加めんつゆの原材料を比較してみましょう。
一般的な市販のめんつゆ
Y社
原材料
しょうゆ(小麦・大豆を含む、国内製造)、ぶどう糖果糖液糖、食塩、砂糖、かつおぶしエキス、ふし(かつお、そうだかつお)、たん白加水分解物、醸造酢、魚介エキス、酵母エキス、デキストリン / 調味料(アミノ酸等)、アルコール
※「調味料(アミノ酸等)、アルコール」は食品添加物です。
※「ぶどう糖果糖液糖、かつおぶしエキス、たん白加水分解物、魚介エキス、酵母エキス」は、不自然な味付けの原因になる原材料です。
N社
原材料
有機しょうゆ(本醸造)、砂糖、かつおぶし、食塩、みりん、酵母エキス、醸造酢、こんぶ、(原材料の一部に小麦、大豆を含む)
※化学的なうま味調味料、食品添加物は不使用ですが、不自然な味付けの原因になる酵母エキスが使われています。
良質の無添加めんつゆ
S社
原材料
しょうゆ、砂糖、かつお削り節、食塩、みりん
離乳食にめんつゆを使うとき、気をつけること
赤ちゃんの離乳食にめんつゆを使えるのは、カミカミ期(離乳後期の生後9~11ヶ月頃)からです。離乳食に慣れてくる離乳後期になれば、風味づけ程度の味つけができるようになります。
ただし、めんつゆは、うま味を効かせた大人向けの味付けです。
たとえ無添加のめんつゆであっても、使うときは、ごく少量だけにとどめましょう。
使用量の目安は、大人が食べて物足りなく感じるくらいの味付けです。
まとめ
赤ちゃんの離乳食にめんつゆを使えるのは、離乳後期(生後9~11ヶ月頃)からです。
赤ちゃんは、味覚や内臓の働きが未発達な段階なので、離乳食にめんつゆを使うときは、質の良い無添加のめんつゆを選び、ごく少量だけ使うようにしましょう。